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ニュースリリース

2015年

全国の小学生から大学生96団体から環境教育の発展に寄与する団体を選定

「第22回コカ・コーラ環境教育賞」ノミネート15団体が決定!

8月の最終選考会で最優秀賞を目指す

2015年7月7日

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公益財団法人コカ・コーラ教育・環境財団(所在地:東京都港区、理事長:谷村邦久)は、環境教育に関する顕著な活動への顕彰及び環境保全・環境啓発に寄与する新しい企画への支援を行う「第22回 コカ・コーラ環境教育賞」において、全国応募総数96団体の中から、15団体を選出いたしました。

1994年の創設から22回目を迎えるコカ・コーラ環境教育賞は、環境ボランティア活動の助成・支援を通じた環境教育・環境保全活動の促進を目的とし実施されてきました。同賞は国内の環境教育分野のさらなる推進に寄与するため、2009年度より「活動表彰部門」「次世代支援部門」の2部門にて全国公募を実施しております。

今年度の応募総数96団体(活動表彰部門:59団体、次世代支援部門:37団体)から選出された15団体は、8月7日(金)〜9日(日)に「雨煙別小学校 コカ・コーラ環境ハウス」(北海道夕張郡栗山町)にて開催される「コカ・コーラ環境フォーラム」に参加。フォーラム内で実施する最終選考会(8月8日(土)予定)でプレゼンテーションを行い、各部門の最優秀賞を目指します。

■ 第22回コカ・コーラ環境教育賞 「活動表彰部門」選出10団体

1. 西岡ヤンマ団   北海道札幌市
2. 八戸市立 種差小学校   青森県八戸市
3. 草木谷を守る会   秋田県潟上市
4. 川口市立芝富士小学校   埼玉県川口市
5. 食農体験クラブ風の子   静岡県藤枝市
6. 射水市立 小杉小学校   富山県射水市
7. おかやま大野ダルマガエル保全プロジェクト   岡山県岡山市
8. 岡山市立 小串小学校 里海を守る会   岡山県岡山市
9. 北九州市立 すがお小学校   福岡県北九州市
10. 名護市立 小中一貫教育校 緑風学園久志小学校・久志中学校   沖縄県名護市

■ 第22回コカ・コーラ環境教育賞 「次世代支援部門」選出5団体

1. 神奈川県立 中央農業高等学校 畜産科学科(課題研究) 神奈川県海老名市
2. 岐阜県立 加茂農林高等学校 森林科学科 岐阜県美濃加茂市
3. 広島県立 庄原実業高等学校 食品化学研究部 広島県庄原市
4. 国立 米子工業高等専門学校 B&C研究同好会 鳥取県米子市
5. 沖縄県立 沖縄工業高等学校 科学部環境分析班 沖縄県那覇市

■ 「第22回コカ・コーラ環境教育賞」概要

名称 第22回コカ・コーラ環境教育賞
主催 公益財団法人コカ・コーラ教育・環境財団
後援 株式会社読売新聞東京本社
部門 <活動表彰部門>
小中学生とその指導者を対象として環境教育・環境保全活動の実績を顕彰
<次世代支援部門>
高校生および大学生による環境保全・環境啓発に寄与する新しい企画を評価、支援
支援内容 <活動表彰部門>
最優秀賞(1組) 活動助成金30万円 優秀賞(9組) 10万円
<次世代支援部門>
最優秀賞(1組) 企画支援金50万円 優秀賞(4組) 30万円

■ 『第22回コカ・コーラ環境教育賞』 優秀賞選出団体・活動要旨

→「活動表彰部門」選出10団体・活動要旨

1. 西岡ヤンマ団 (北海道札幌市)
自然の豊かさの指標となるトンボを介した環境教育を目的とし、最多種のトンボが生息する西岡公園(札幌市)において、定点観測的にその生態・発生状況や形態変異、トンボと環境の関係を調査している。公園事務所・北海道トンボ研究会・大学院生による組織的な指導のもとで小学生が主体的に研究し、成果は報告会・展示を通して地域に還元している。

2. 八戸市立 種差小学校 (青森県八戸市)
「種差の自然と人とのつながり」をテーマに、持続可能な開発のための教育(ESD:Education for Sustainable Development)の視点を取り入れた環境教育を展開している。自然保護官の環境教育、自然散策、日本タンポポ探しやホッキガイの生態、種差の昆虫調べ、「オオハンゴンソウ」の駆除活動、海岸清掃など、環境学習やちびっこボランティアガイド、種差らしいお菓子作りを行い、学校と地域との横の軸を大切にした活動を行っている。種差海岸に関しては、調査だけでなく、海岸の素晴らしさを全国に発信する活動も行っている。

3. 草木谷を守る会 (秋田県潟上市)
里山の役割、下流の八郎湖の環境などを学んでもらうことを目的とした「田んぼの学校」の活動を地元の大豊小学校と共に行っている。この活動は、有機農法で環境に配慮した稲作を昔ながらの手作業で行うことにより、自然の大切さに気付き尊重する心を育むことにもつながる。今後はこの活動に加え草木谷周辺にある空き家となった古民家を活用した取り組みも考えている。

4. 川口市立 芝富士小学校 (埼玉県川口市)
校地内にある手づくりビオトープや学校ファームを積極的・意図的に活用し、学校に居ながらにして四季折々の自然の変遷や動植物の成長の様子を日常体験でき、1年間を通して観察し、自然を愛する心豊かな児童を育成する。個々様々な自然の価値を活かし、ねらいを明確にして教材化し、各学年児童の発達階段に応じた学習活動として教育課程に位置付けて授業を実施している。

5. 食農体験クラブ風の子 (静岡県藤枝市)
子供たちの体験活動向上の取り組みとして食農体験活動を通して、里山を大切に守り、恵みを調理加工し食育体験などをしながら、地域活動に活かしている。また、東日本大震災の被災地支援と防災意識教育向上の為に被災地訪問・語りべ活動などで交流・活動もしている。今後も被災地交流も継続しつつ、地域の人達から学ぶ伝承文化や、食文化を農業体験の中から学ぶといった体験活動の向上を目指す。

6. 射水市立 小杉小学校 (富山県射水市)
「川の森づくり委員会」では富山湾と上流山間部をつなぐ中流域に位置している学校の地の利を生かして、地域の水草の栽培、淡水魚の飼育、生息状況の調査等の「川の森づくり学習」に取り組んでいる。さらにその活動による学習成果を学校の内外に発信したり、地域に活動を広げたりするなど、水環境保全、普及・啓発活動を行っている。

7. おかやま大野ダルマガエル保全プロジェクト (岡山県岡山市)
校区に生息している絶滅危惧種ナゴヤダルマガエルの保全を目的とし、水田の開発に伴う保護移動保全水田の管理、移動後の定着状況や生息環境を調査している。また、地域で保全する仕組みを作るため、地元小学校の総合学習の講師、小学校イベントへの参加、地域イベントの主催、ブランド米作成などを行っている。今後はこのブランド米を販売促進することで大野学区に水田を残す経済的な意義も見いだせるような取り組みの実施を目指す。

8. 岡山市立 小串小学校 里海を守る会 (岡山県岡山市)
地域の人と活動したり、地域の恵みを味わったりすることを通じて、地域の人とのつながり、環境の豊かさを知り、環境を守る活動を実施している。主な活動として、海や海岸をきれいにする活動や、稚魚のすみかとなるアマモを海に増やす「アマモ再生学習」がある。今後は活動成果を校内だけでなく地域に発信する方法などを考え、表現力・思考力の育成につながるような取り組みも予定。

9. 北九州市立 すがお小学校 (福岡県北九州市)
紫川をふるさとの川として大切に守り、未来へとつなげる意欲と行動力を高めることを目的として、清掃活動、いかだ遊び集会、水生昆虫採集による水質指標判定、昔の様子の聞き取り調査、川の浄化につながる竹炭づくりといった活動を行っており、環境保全新聞の作成などで地域への発信などにも取り組んでいる。この活動は国際協力機構(JICA)にも認められ、海外留学生の視察訪問・環境教育についての意見交流会も開催した。

10. 名護市立 小中一貫教育校
緑風学園久志小学校・久志中学校 (沖縄県名護市)

「ふるさとの豊かな自然」に触れ、そこに生きる生物と生態系について学び、自然環境の保護と保全の意欲を養う。自然から学び環境について考えることで、ふるさとの自然と自分との関わりを意識し、ふるさとでの自分の生き方を考える活動を継続的に行っている。活動を行う際には、地域の漁協関係者や地域コーディネーターの方の協力を得る等、地域の協力を最大限に活用し、地域と共に子供たちを育てていけるよう工夫している。


→「次世代支援部門」選出5団体・活動要旨

1. 神奈川県立 中央農業高等学校 畜産科学科 (課題研究) (神奈川県海老名市)
環境にやさしく、安心安全で地域の方から愛されるお米をキーワードに、無農薬・無化学肥料栽培を実施。もみを熱湯消毒し、アイガモを放鳥し、除草・防虫・1年間発酵させた完熟推肥で行うアイガモ農法を行ってきた。また同時に、畜産公害の問題対処にも取り組んでいる。これらの活動を通して、地域の子供たちに地域環境や命の大切さについて伝える取り組み、環境保全型農業について考える機会になるよう、継続した活動を目指す。

2. 岐阜県立 加茂農林高等学校 森林科学科 (岐阜県美濃加茂市)
2011年度から、耕作放棄されている休耕田の有効な活用方法の模索に取りかかり、ドジョウ養殖や里山で減少している生き物たちを復活させる研究を行っている。2013年度からは地元の農業生産法人と共同でヤギによる里山除草実験を開始。冬場のエサの確保・費用に課題があったが、耕作放棄地を活用して持続可能な農作物の生産を行いつつ、その残渣をエサとして活用するという解決方法を思いつき、2014年度から地域の方達と連携して国産「ポップコーン」の栽培を開始。そして5社の大手ポップコーン販売会社へ営業をし、その中の「オリーブポップコーン」と契約。ポップコーン栽培で発生する栄養価の高い葉や茎などは冬場のヤギ用のエサとして活用し、持続可能な里山管理方法を目指している。また、ドジョウ養殖の経験を活かしホンモロコの養殖も同時に行っていく。

3. 広島県立 庄原実業高等学校 食品化学研究部 (広島県庄原市)
虫除け成分のピレトリンは温血動物には作用せず、これまで人間にも無害で、天然物、環境にも非常に優しい物質であると考えられ、研究対象としてきた。この研究は(独)科学技術振興機構のサイエンス・パートナーシップ・プログラム事業に採用され、近畿大学工学部の協力で行ってきた。本プロジェクトでは休耕田を利用して多年草の除虫菊を植え、花による景観美化を図り、花の時期が過ぎると、虫よけ成分を含む花を摘み取り、生活等に利用する事を推進する。

4. 国立 米子工業高等専門学校 B&C研究同好会 (鳥取県米子市)
廃棄される卵殻の卵殻膜が持つ、中身を常温で長期腐る事なく保護する機能の有効利用を目指し、リサイクル法の提案を行うと共に、新しいエネルギー材料として役立てる研究を推進している。卵殻膜が、燃料電池の個体電解質膜へ応用すると起電する事を発見しており、基礎的なメカニズムについて解明してきた。マスコミ、表彰、研究発表会のみならず、今後は、実用化に向けた性能改善を試み、海外での学会発表も目指す。

5. 沖縄県立 沖縄工業高等学校 科学部環境分析班 (沖縄県那覇市)
シュレッダー裁断紙を使用して、食材資源とバッティングしないエネルギー精製の研究の為に、トウモロコシなどの食材を用いず、セルロース系バイオマスを使用して技術開発を行っており、シュレッダー裁断紙からバイオエタノールを精製し、ガソリンを混合した実用的な燃料製造を目指している。実験のプロセスについて発表を行い、発表を通して、地域の小・中学生徒へ地球の食糧や燃料などの地球の資源や地球温暖化、持続可能な社会構築、3R(Reduce:リデュース、Reuse:リユース、Recycle:リサイクル)推進などの環境啓発教育のプログラムとして展開を目指す。

■ 公益財団法人 コカ・コーラ教育・環境財団 概要

名 称 公益財団法人コカ・コーラ教育・環境財団
英字名称 The Coca-Cola Educational & Environmental Foundation
監督行政 文部科学省
許可日 2007年6月25日 (※2011年9月27日 公益財団法人へ移行)
理事長 谷村邦久
所在地 東京都港区六本木6-2-31
ホームページ http://www.cocacola-zaidan.jp/index.html
概要 2007年6月に37年継続していた日本コカ・コーラボトラーズ育英会と14年継続し ていたコカ・コーラ環境教育財団の事業を継承し、一元的に運営、推進できる母体として設立、2011年9月より公益財団法人に移行しました。心豊かでたくましい人づくり(Healthy Active Life)を理念とし、国際社会が求める青少年の育成と、彼らを取り巻く地域社会を支える人材の育成を通じ、豊かな国際社会の形成及び国際親善に寄与することを目的とした事業を展開しています。
主な事業内容 環境教育、奨学支援、スポーツ教育を柱とした各種貢献事業の実施

■ 雨煙別(うえんべつ)小学校 コカ・コーラ環境ハウス

当財団は、北海道夕張郡栗山町とともに、同町の廃校を、自然・環境教育を中心に文化・スポーツの体験学習を行うことができる宿泊施設「雨煙別小学校 コカ・コーラ環境ハウス」として再生するプロジェクトを推進してまいりました。
2010年4月にグランドオープンを迎えた同施設を拠点に、栗山町の豊かな自然環境の中で積極的な環境教育プログラムを展開し、次世代を担う青少年の育成をおこなっております。

参考資料

  第21回コカ・コーラ環境教育賞

■ 「活動表彰部門」最優秀賞

七尾市立天神山小学校(石川県七尾市)

活動内容:
地域の城山や大谷川を世界農業遺産「能登の里山里海」にふさわしいものにすべく、6年生が中心となり、学校内にとどまらず、地域と連携して実態調査や清掃活動に取り組んでいる。また、大谷川への鮭・鯉・ヒラメなど成育・放流も実施。今年度は地域への広報活動の充実を図るとともに、「漁民の森」の植樹を行い、緑化保全活動を続けている。


<優秀賞受賞団体(9団体)>
・帯広市立帯広第八中学校(北海道帯広市)
・川西町立大塚小学校(山形県東置賜郡)
・福島県郡山市立湖南小学校エコクラブ(福島県郡山市)
・大洗町立大洗小学校(茨城県東茨城郡)
・森林ボランティア菊炭友の会(兵庫県川西市)
・岡山市立竹枝小学校ふるさと再生推進協議会(岡山県岡山市)
・北九州市立すがお小学校(福岡県北九州市)
・大分県立佐伯支援学校(大分県佐伯市)
・大宜味村立喜如嘉小学校(沖縄県国頭郡)



■ 「次世代支援部門」最優秀賞

青森県立五所川原農林高等学校(青森県五所川原市)

活動内容:
水田に地下かんがいを導入することで、水田と畑を交互に利用することができる。このシステムは、用水を水田の地表面に入水させるのではなく、地中に埋め込んだコルゲート管から入水し、毛管現象によって地表面に上昇させる方式である。これにより、水位を自在にコントロールできることから、田畑輪換が可能となり、水田(畑)で稲作と大豆を交互に栽培できるようになる。これにより、雑草の抑制や農薬の軽減、水質浄化の効果が期待できる。また、大豆の根粒菌による窒素固定により、肥料の軽減にもつながり、環境に優しい農業が可能になる。化学肥料に頼らない持続可能な農業を研究した成果を広く全国にPRし、このシステムの普及を目指す。


<優秀賞受賞団体(4団体)>
・宮城県農業高等学校科学部復興プロジェクトチーム(宮城県名取市)
・岐阜県立大垣養老高等学校食品科学科食品化学班(岐阜県海津市)
・学校法人清風学園清風高校生物部(大阪府大阪市)
・八重山農林高等学校 環境工学部(沖縄県石垣市)


■ その他のプログラム
初日の選考会後には、水循環を体感できる教育プログラム「水の旅」や、栗山町の里山であるハサンベツでの自然体験学習などを実施しました。将来にわたり環境保全・環境啓発に向けた取り組みを共におこなっていくための礎となることを目的に、壁新聞での活動の紹介や、最終日にはプログラムを通じて学んだこと、今後自らの団体の参考にしたい他団体の取り組みなどを発表しました。



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