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ニュースリリース

2014年

コカ・コーラ復興支援基金」公立小中学校へのエコ支援事業第3期(後援:文部科学省)
陸前高田や石巻など、被災地3県21校への助成が新たに内定
3期通算で合計55校への太陽光発電施設設置の実現へ

2014年12月15日

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コカ・コーラ復興支援基金」では、文部科学省の後援を受け、東日本大震災で特に被害の大きかった岩手県・宮城県・福島県の公立小中学校を対象に、太陽光発電および蓄電池の設置による復興支援と、次世代を担う子供たちへクリーンエネルギー化を通じた環境教育の実施を促進するため、同設備の設置費用の助成を行う「公立小中学校へのエコ支援事業」を展開しています。この度、第3期*1の助成対象として、21校が内定しましたのでお知らせいたします。

第3期の募集では、岩手県(9校)、宮城県(13校)、福島県(3校)より合計25校の応募がありました。助成対象校は、「コカ・コーラ復興支援基金」の選考委員会にて、それぞれ提出された事業計画書並びに学校環境教育企画書の内容が審査され、事業内容に応じた協議の上、21校に内定しました。

コカ・コーラ復興支援基金」では、支援総額25億円のうち、15億円を被災した公立小中学校の復興に拠出し、防災対応機能を備えた太陽光発電および蓄電池の設置に関する費用を助成しています。2011年9月1日から2014年3月31日にわたり、3期に分けて助成対象校を募集し、今回の内定により、3期通算で合計55校への設置が実現されることとなります。助成は、1校あたり3,000万円(税込)を上限とし、防災対応機能を備えた太陽光発電(上限20kW)、および蓄電池(上限16kWh相当)の設置に関する費用の全額を、「コカ・コーラ復興支援基金」が負担します。但し、防災対応を備えた太陽光発電のみ設置の場合には、助成の上限は2,000万円(税込)としています。第1期*2の助成は11校で、2012年9月末までに太陽光発電設備の設置を完了。第2期*3の助成は23校で、2014年5月末までに設置を完了いたしました。

日本コカ・コーラ株式会社と公益財団法人コカ・コーラ教育・環境財団では、「コカ・コーラ復興支援基金」を通じて、被災地の公立小中学校への太陽光発電および蓄電池の設置支援に続き、被災した子供たちの生活復興に必要とされる教育施設をはじめとした公共施設の建設など、東日本大震災によって被害を受けた被災地の復興支援に努めて参ります。

*1 第3期募集期間: 2014年2月17日〜2014年3月31日
*2 第1期募集期間: 2011年9月1日〜2011年9月30日
*3 第2期募集期間: 2012年9月1日〜2012年9月30日


(写真は、第1期助成校 宮城県白石市立白石第一小学校 竣工セレモニー画像)

■ 「コカ・コーラ復興支援基金」 公立小中学校へのエコ支援事業第3期 助成対象校 21校
※順不同

市町村 学校名
1 岩手県 陸前高田市 陸前高田市立矢作小学校
2 釜石市 釜石市立甲子小学校
3 釜石市立甲子中学校
4 大船渡市 大船渡市立末崎中学校
5 大船渡市立大船渡中学校
6 下閉伊郡山田町 山田町立船越小学校
7 紫波郡矢巾町 矢巾町立不動小学校
8 宮城県 宮城郡七ヶ浜町 七ヶ浜町立七ヶ浜中学校
9 亘理郡亘理町 亘理町立荒浜中学校
10 加美郡加美町 加美町立宮崎中学校
11 加美町立小野田中学校
12 柴田郡大河原町 大河原町立大河原小学校
13 刈田郡蔵王町 刈田郡蔵王町立永野小学校
14 刈田郡蔵王町立宮中学校
15 石巻市 石巻市立釜小学校
16 石巻市立稲井小学校
17 石巻市立稲井中学校
18 石巻市立蛇田中学校
19 石巻市立門脇中学校
20 福島県 河沼郡会津坂下町 会津坂下町立坂下中学校
21 安達郡大玉村 安達郡大玉村立大山小学校

■ 助成対象校内定について各県代表市町村コメント

岩手県釜石市教育委員会
東日本大震災において、大津波と地震により市内小中学校4校が甚大な被害を受けました。被害を受けた学校の児童生徒、教職員は他の学校に間借りしたり、体育館を教室として利用するなど、不便な学校生活を送ってきました。現在は、被災した学校の再建に向けて地域、学校及び釜石市で協議を進めながら校舎建設に着手しようとしているところです。
 震災後は、避難施設として学校施設を開放しましたが、電源確保ができない状況が幾日もつづき、非常に困惑しました。今回、「コカ・コーラ復興支援基金」の助成対象校の内定をいただき、小中学校2校に太陽光発電設備を整備できることは、学校において環境、エネルギー、防災、それぞれの教育の充実ができ、また、避難施設のエネルギー活用としても期待できるものであります。助成内定を頂きましたことに感謝申し上げるとともに、今後とも学校環境及び防災教育などの向上に努めていきたいと思います。

宮城県七ヶ浜町教育委員会
東日本大震災による津波と地震により町の面積の3分の1が津波により浸水し、1,300を超える世帯が全半壊となる大きな被害受けました。町内5つある全ての小中学校は高台に位置していたため津波による被害はありませんでしたが、地震により全ての学校で壁や床などに大きな被害を受けました。各学校は既に復旧工事を行いましたが、七ヶ浜中学校校舎は地震によって建物が危険となり建替えを余儀なくされました。生徒は仮設校舎が出来る半年間、授業を他の中学校で行い、仮設校舎で学校生活を送っていましたが、新しい校舎の建設が始まり、生徒は新しい校舎で授業や部活動などの学校生活を大変楽しみにしています。
 新しい校舎は町の復興のシンボルとして建設しており、防災機能に配慮した建物となっています。太陽光発電及び蓄電設備は学校が拠点避難所としての機能強化を図るために必要な設備です。
 このたび「コカ・コーラ復興支援基金」の公立小中学校へのエコ支援事業に応募したところ、助成内定をいただき、心より感謝申し上げます。太陽光発電及び蓄電設備を非常時の電源として使用するたけでなく、生徒の環境学習や防災学習について強く推進してまいります。

福島県河沼郡会津坂下町教育委員会
会津坂下町は、東日本大震災による原発事故により空間放射線量が部分的に高いところがあり、教育施設では最優先に除染を実施しました。現在は、町民が安心・安全な生活を過ごせるよう町全域において様々な取り組みを行っております。
 また、農産物や観光等において風評被害がまだまだ続いています。本町に避難している被災児童生徒は、現在20名程ですが、出来るだけの支援を行いながら、大震災を風化させぬよう共に学んでいます。
 その中で、町では防災拠点になりうる公共施設に再生可能エネルギーの導入を図っており、教育施設についても小中学校3校のうち2つの小学校に太陽光発電及び蓄電設備を導入しました。このたび、「コカ・コーラ復興支援基金」の助成対象校の内定をいただき、未導入の坂下中学校にも設置できることは、関係者一同大変喜んでおり、改めて感謝申し上げます。今後は未来を担う子ども達のため、小中学校を通して継続的に環境教育・防災教育に取り組むと共に、保護者等を通じて地域の住民にも再生エネルギーに対する理解を図って参りたいと考えております。

■ コカ・コーラ復興支援基金について
コカ・コーラ復興支援基金」は、東日本大震災によって甚大な被害を受けられた被災地の復興支援のための資金拠出を目的に、公益財団法人コカ・コーラ教育・環境財団内に、2011年3月24日にザ コカ・コーラ カンパニーにより設立されました。
本基金は、公益財団法人コカ・コーラ教育・環境財団の活動理念「心豊かでたくましい人づくり」に基づき、次世代を担う子どもたちの教育支援をはじめとした、3つの事業を実施しています。本基金の具体的な活用方法につきましては、被災各地の適切な関係機関と密接に連携の上決定し、ウェブサイトなどを通じてご報告いたします。また、本基金は、日本コカ・コーラボトラー社による物資提供(500mlPETボトル換算で700万本以上)と義援金を通じた支援努力をさらに強化するものとして設立され、震災に対するコカ・コーラ社による支援総額は25億円以上となります。

コカ・コーラ復興支援基金」に関する詳細は、下記ウェブサイト
http://j.cocacola.co.jp/corporate/ccjrf/)をご参照ください。

■ 日本のコカ・コーラシステムについて
日本のコカ・コーラシステムは、原液の供給・製造と製品の企画開発や広告などマーケティングを担う日本コカ・コーラと、全国各地域で製品の製造・販売を行うボトラー8社、および、その関連会社などで構成されています。コカ・コーラシステムでは、東日本大震災復興支援においては、震災直後の緊急支援段階よりコカ・コーラシステム各社が一丸となり取り組みを進めております。

■ 公益財団法人コカ・コーラ教育・環境財団について
公益財団法人コカ・コーラ教育・環境財団は、2007年6月に37年継続していた日本コカ・コーラボトラーズ育英会と14年継続していたコカ・コーラ環境教育財団の事業を継承し、一元的に運営、推進できる母体として設立されました。心豊かでたくましい人づくり(Healthy Active Life)を理念とし、環境教育、教育支援、スポーツ教育を柱とした貢献事業を企画、提供することにより、国際社会が求める青少年の育成と、彼らを取り巻く地域社会を支える人材の育成を通じ、豊かな国際社会の形成及び国際親善に寄与することを目的に多様な事業を展開しています。

参考資料

コカ・コーラ 復興支援基金」公立小中学校へのエコ支援事業参考データ

第1期 第2期 第3期 合計
小学校 中学校 小学校 中学校 小学校 中学校 小学校 中学校
岩手県 2 2 5 7 4 3 11 12
宮城県 2 0 7 1 4 8 13 9
福島県 3 2 2 1 1 1 6 4
総計 7 4 14 9 9 12 30 25

コカ・コーラ 復興支援基金」公立小中学校へのエコ支援事業 助成対象校

第1期 (11校)

市町村 学校名
1 岩手県 下閉伊郡田野畑村 田野畑村立田野畑小学校
2 田野畑村立田野畑中学校
3 九戸郡野田村 野田村立野田小学校
4 野田村立野田中学校
5 宮城県 東松島市 東松島市立宮戸小学校
6 白石市 白石市立白石第一小学校
7 福島県 安達郡大玉村 大玉村立大玉中学校
8 相馬郡新地町 新地町立福田小学校
9 新地町立新地小学校
10 新地町立駒ヶ嶺小学校
11 新地町立尚英中学校

第2期 (23校)

市町村 学校名
1 岩手県 一関市 一関市立千厩中学校
2 久慈市 久慈市立長内小学校
3 遠野市 遠野市立遠野中学校
4 陸前高田市 陸前高田市立広田小学校
5 陸前高田市立米崎小学校
6 陸前高田市立第一中学校
7 九戸郡九戸村 九戸村立九戸中学校
8 九戸郡洋野町 洋野町立宿戸中学校
9 岩手郡葛巻町 葛巻町立葛巻小学校
10 下閉伊郡岩泉町 岩泉町立小本中学校
11 上閉伊郡大槌町 大槌町立吉里吉里小学校
12 大槌町立吉里吉里中学校
13 宮城県 白石市 白石市立大平小学校
14 白石市立白石中学校
15 気仙沼市 気仙沼市立小原木小学校
16 気仙沼市立水梨小学校
17 気仙沼市立月立小学校
18 気仙沼市立白山小学校
19 気仙沼市立馬籠小学校
20 黒川郡大郷町 大郷町立大郷小学校
21 福島県 西白河郡泉崎村 泉崎村立泉崎第二小学校
22 河沼郡湯川村 湯川村立湯川中学校
23 伊達市 伊達市立保原小学校

<事例 1>第1期助成対象校:福島県相馬郡新地町の小中学校4校
福田小学校、新地小学校、駒ヶ嶺小学校、尚英中学校の4校への助成では、太陽光発電の設置による防災機能の強化と、生徒へのクリーンエネルギーに関する教育推進を目的とした応募を受け、助成を決定いたしました。

福島県相馬郡新地町は、未曾有の大震災に見舞われた直後に復興を計画。2011年に募集が行われた内閣府所管「環境未来都市」※1に選定され、震災から約3年半が経過した現在、「スマートシティ」化を進めています。太陽光発電を町内全ての学校に設置し、町全体としてクリーンエネルギーの創出に取り組み、平常時はもとより、緊急時のエネルギー確保を視野に入れたまちづくりの第一歩を歩み始めました。

また、同町では、学校での環境教育の実施による次世代のひとづくりを推進するため、各学校でそれぞれ特色ある学習を行います。新地小学校では太陽光発電・風力発電を中心に学び、町内唯一の中学校であり、総務省「フューチャースクール」推進事業採択校でもある尚英中学校では、太陽光発電に加え原子力発電についても学習しています。太陽光発電を題材に、各学校と町が調査・成果発表で連携し、町全体として環境・エネルギー学習を推進していきます。
※1 参照:内閣府所管「環境未来都市」構想 http://futurecity.rro.go.jp/

福田小学校

新地小学校

駒ヶ嶺小学校

尚英中学校

福田小学校 新地小学校 駒ヶ嶺小学校 尚英中学校
ソーラーパネル枚数 96枚 80枚 96枚 72枚
最大発電量(毎時) 21.6kW 20kW 22.3kW 20.8kW

<事例 2>第2期助成対象校:福島県伊達市立保原小学校
2014年5月21日に、福島県の伊達市立保原小学校において、太陽光発電システムの竣工式を行いました。同校は、同基金の助成により太陽光発電システムが設置された29校目の学校施設となります。伊達市立保原小学校は、緊急時の地域の避難場所に指定されているほか、東日本大震災の影響を受けた地域の子どもたちを支援するという重要な役割を担っていることから、今回の助成が決定しました。

(写真は、第2期助成校 福島県伊達市立保原小学校 竣工セレモニー画像)

■ 竣工式における関係者コメント
文部科学省 大臣官房 文教施設企画部施設助成課 奈良 哲課長 祝辞 要旨
保原小学校は、きれいで使いやすく、地震があっても倒れない、安心、安全な学校です。今回、太陽光発電システムが設置されたことで、保原小学校は地球に優しく、また災害があっても電気を使うことができるようになりました。この学校は、多くの方の支えがあって成り立っています。どうかこの恵まれた環境で勉強できることを当たり前と思わず、学校を支えてくれている方々への感謝の心を忘れないでください。そして、みなさんが大人になった時には、小学生、中学生に恩返しできる人になってほしいと思います。

伊達市立保原小学校 佐藤 義仁校長 お礼の言葉 要旨
火力発電では、化石燃料と呼ばれる石油や石炭が大量に使われ、電気だけでなく、環境破壊につながると言われる二酸化炭素も排出されます。太陽の光は、自然が私たちに与えてくれる最高のエネルギーです。それを使うことが、何より自然を大切にすること、未来を大切にすることにつながります。本校に太陽光発電システムを設置され、保原小学校が自然や未来に優しい学校になったことを、とてもうれしく思います。これからも自然環境を守る心と態度を誓い、感謝の言葉に替えさせていただきます。

児童代表 お礼の言葉 要旨
旧校舎時代に起きた東日本大震災で黒板や天井が落ちてしまい、三校に分散して学習したことを今でも忘れられません。しかも、原発事故のために活動が大きく制限されました。その時、太陽光発電のように、安全でクリーンな、自然エネルギーの大切さを感じました。今回、多くの方々に元気づけていただき、今こうして私たちが新校舎で活動できることを、とても幸せに感じます。私たちは、みなさまの温かい思いを胸に、これからも一生懸命がんばって学習していきます。本当に、ありがとうございました。

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